復活祭, 奇跡は本当に起こったのか?

復活祭の日は毎年変わる。なぜかというと、その日について聖書には、ユダヤ人の使っていた太陰暦のニサンの14日であったことが記されているのだが、それを現在の太陽暦に合わせると、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日になるのだそうだ!!これで計算すると西暦2020年の復活祭は4月12日となるわけだ。
さて、イエスがガリラヤで弟子達に預言していたことがある。「人の子(イエスご自身)は裏切られ、罪深い人々の手に渡され、殺される。そして三日目によみがえらされるであろう」マタイ17;22。 ここまでのところ、ユダに裏切られ、大祭司等に拘束され、十字架に磔になる、と、預言は順調に成し遂げられてきたが、三日目によみがえらされると言う預言は本当に成されるのだろうか。この預言が全能の神の御言葉であるならば、それはどのように成されるのだろうか。その時のことが書かれた聖句を要約してみると以下のようになる。

ユダヤ人の安息日が終わって、週の最初の日が明るくなりかけた頃、マグダラのマリア等がイエスの体に香油を塗るために墓を訪れると、戸口を閉じていた大きな石はすでに転がし退けられており、遺体は姿を消していた。そこに真っ白い衣を身にまとった天使が座っており「彼はよみがえらされました。もうここにはいません。行って弟子達にこの事を伝えなさい。あなた方はガリラヤで復活したイエスの姿をみるでしょう。」と言った。彼女達はおののきと強い感動とにとらわれ、墓から逃げるようにして走った。

その後ガリラヤでイエスは弟子達の前に幾度か姿を現した。ヨハネの福音書によると、イエスは、弟子達の中の一人トマスに「私の脇腹にあなたの指を差し入れなさい」と言った。トマスは以前、仲間達に「もしイエスが復活したと言って私の前に現れても、この指を彼の脇腹の傷に差し入れない限り、私は決してそれを信じない」と言っていたのだ。その指を脇腹に差し入れたトマスは思わず、「主よ!」という言葉を発して深い信仰をあらわにした。ここでイエスは弟子達の前で、ご自分が復活すると言った預言が成就したことを示されたのだ。

しかし、このような奇跡が本当に起こったのだろうか? 奇跡など、この世に存在するのだろうか。私のような無神論者には理解に苦しむ問題だ。私はどちらかというと常に科学的な実証を求めている人間なので。でもよく考えてみると、奇跡を全く信じないと言い切る事もできない。なぜなら、無からこの宇宙が生まれ、そこに私たちのような生命が誕生したという奇跡を考えた時、この宇宙を支配している物理の法則は、人が奇跡と思えるような事象を認める可能性もあるのではないかと思えてくるのである。

さらに、マタイの福音書の中で、イエスは十一人の弟子達の前に現れ、彼らにこう話された。「私は天と地における全ての権威を与えられています。それゆえ、行って、全ての国の人々に私があなた方にに命じた事を守り行うように教えなさい。私は世の体制の終わりの日までいつもあなた方と共にいます。」ここでは、神の御言葉を世界中に伝え広めると言うクリスチャンの使命を明示すると同時に、この世の終わりが来る事を預言している。聖書に書かれた預言は的中率が高い!近年の現状を考えると特にこの預言は、もはや当たるか外れるかと言う問題ではなさそうだ。むしろ、いつそのような事が起こるのか、という時間の問題なのかもしれない。
ところで、イタリアではランチに復活を象徴するゆで卵やサラミ、ピザ、美味しい子羊の炭火焼などを食べる習慣がある。逆に復活祭の前は肉や卵、乳製品などは食べてはいけないので、解禁になったこの日とばかりに、卵やチーズ、牛乳を使った料理を食べる。デザートにはお菓子、中でも特に有名なのはパスティエーラというケーキ(写真)で、中には卵や牛乳、バターの他、リコッタチーズ、春を思わせるオレンジの花の蜜、などが入っており香りもいいし美味し過ぎる危険な一品だ。それでは、いただきま〜す。

著者:  原井シュウジ

Romanissimo

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コメント

  1. こちらこそ、励みになります。お互いに今のこの大変な時期を乗り越えていきましょうね。どうもありがとう〜

    • 橋本留美
    • 2020.04.12 2:41pm

    いつもありがとうございます😊楽しくブログ、拝見しております

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